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パソコンでご覧の方は、スマートフォンでQRコードを読み取ってLINEの友だち追加ができます。パートで働くとき、「扶養の範囲内でいたい」というご相談はいまも多くいただきます。ただ、以前よく言われた「103万円」は令和7年分から使えなくなり、令和8年分でさらに金額が変わりました。
この記事では、働くご本人とそのご家族の目線で、令和8年(2026年)に意識しておきたい壁を整理します。パートさんを雇う会社側の対応は、「年収の壁」は令和8年からこう変わるでまとめています。
気にすべきは、税金より「社会保険の扶養(130万円)」です。
「扶養の範囲内」と言うとき、実は2つの別々の制度が混ざっています。
| 税金の扶養 | 社会保険の扶養 | |
|---|---|---|
| 何が得になる? | 家族(夫など)の所得税・住民税が安くなる | 本人が健康保険料・年金保険料を払わなくてよい |
| 令和8年の基準 | 給与収入136万円以下(配偶者控除) | 年収130万円未満(見込み) |
| 超えるとどうなる? | 配偶者特別控除に切り替わり、少しずつ減る | 超えた時点で扶養から外れる |
| いつの収入で判定? | 1月〜12月に支給された給与 | これから1年間の見込み(2026年4月からは雇用契約の内容で判定) |
同じ「扶養」という言葉でも、基準も、超えたときの影響もまったく違います。順に見ていきます。
※ いずれも給与収入だけの場合の目安です。令和7年分は、配偶者控除の上限が123万円、所得税がかかり始めるのが160万円でした。
令和8年分の所得税では、妻(夫)の給与収入が136万円以下なら、夫(妻)は配偶者控除を満額受けられます。136万円を超えると配偶者特別控除に切り替わりますが、控除額は169万円までは同じで、そこから少しずつ減り、207万円でなくなります。
つまり、136万円を少し超えたくらいでは家族の税金はほとんど変わりません。「超えた瞬間に手取りが大きく減る」という作りにはなっていないので、税金だけを理由に働く時間を抑える必要は、以前ほどありません。
所得税は178万円まではかかりません。一方、住民税はもっと手前で、令和8年分の給与に対する住民税(令和9年度分)は119万円あたりから所得割がかかり始めます(お住まいの市区町村によって均等割は112万円〜119万円から)。住民税は翌年の6月から通知が来るので、「所得税は引かれていないのに住民税の通知が来た」ということが起こります。
家族の健康保険の扶養に入っていると、本人は保険料を払わずに家族の健康保険に入ることができ、配偶者なら国民年金の第3号被保険者として、保険料を払わずに年金の加入期間になります。
この扶養に入れるのは、年収が130万円未満(19歳以上23歳未満は150万円未満、60歳以上や障害のある方は180万円未満)の見込みの方です。税金と違って、超えた時点で扶養から外れます。段階的に減るしくみはありません。
従業員51人以上の会社で週20時間以上働く方は、扶養の基準とは関係なく、勤務先の健康保険・厚生年金に入ることになります。これまであった「月8.8万円(年106万円)以上」という賃金の要件は、2026年10月1日に撤廃されました。勤務先の保険に入る場合は、保険料は会社と折半で、将来の厚生年金も増えます。
社会保険の扶養から外れて、国民健康保険と国民年金に自分で入る場合を考えます。
合わせて年30万円前後の負担が新たにかかります。住民税・所得税の増加も加えると、年収130万円を少し超えたくらいでは、手取りは130万円未満のときより減ってしまいます。
目安として、手取りが元に戻るのは年収160万円〜170万円あたりです(お住まいの地域や家族構成で変わります)。
考え方のまとめ
見落としやすいのが、夫(妻)の勤務先の家族手当・扶養手当です。これは法律ではなく会社ごとの決まりで、「配偶者の年収103万円以下」などの基準がそのまま残っていることもあります。月1〜2万円の手当が止まると年間では大きな差になるので、一度就業規則を確認してみてください。
令和8年分の所得税では、配偶者控除は給与収入136万円まで満額、本人の所得税は178万円までかかりません。103万円という基準はもう使われていません。ただし、社会保険の扶養(130万円)と、会社の家族手当の基準は別に確認が必要です。
社会保険の扶養の判定では、通勤手当も含めます。一方、税金の扶養の判定では、非課税の通勤手当は含みません。同じ「年収」でも数え方が違うので注意してください。
2026年4月からは、給与収入だけの方は雇用契約書に書かれた賃金で年収を見込みます。契約上の年収が130万円未満であれば、一時的な残業で実際の収入が少し超えても、直ちに扶養から外れることはありません。
「扶養の範囲内」は、ご本人の手取りだけでなく、ご家族の税金、勤務先の手当、将来の年金まで関わる話です。数字だけを見ると複雑ですが、実際は「週何時間働くか」「勤務先の規模」「誰の扶養に入っているか」でほぼ決まります。パートさんを雇っている会社・個人事業主の方で、扶養や社会保険の説明に困っている場合は、会社側の対応をまとめた記事もご覧ください。
※ この記事は2026年9月時点の制度に基づいています。金額は給与収入のみの場合の目安で、配偶者控除は扶養する側の合計所得金額が1,000万円以下であることが前提です。社会保険料は加入する制度・地域で異なります。