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独立して事務所を開くとき、机やパソコンのことは考えるのに、意外と後回しになるのが「電話」です。私自身、2023年に開業したときに一番迷ったのがここでした。
この記事では、開業するときの電話の選び方と、私が実際にスマホで固定番号を使えるようにした方法(クラウドPBXの03plus)をまとめます。
大きく分けると次の4つです。
| 方法 | 固定番号 | 費用の目安 | 外出先で受ける |
|---|---|---|---|
| ①電話回線を引く(光電話など) | ◎ | 工事費+月500円〜 | ×(転送が必要) |
| ②携帯番号だけ | × | 0円 | ◎ |
| ③固定電話+転送サービス | ◎ | 回線費+転送通話料 | △(転送の通話料がかかる) |
| ④クラウドPBX(03plusなど) | ◎ | 初期5,000円+月1,280円〜 | ◎ |
結論から言うと、始められます。実際、携帯番号だけで開業される方もいます。ただ、私は次の3つが引っかかりました。
携帯番号だけだと困りやすい3つの場面
クラウドPBXは、電話の交換機をインターネット上に置くしくみです。番号はネットの向こう側にあって、手元のスマホはアプリでそこにつなぐだけ。だから回線工事も電話機も要りません。
1つの固定番号を、複数のスマホで受けられるのがクラウドPBXの特徴です。
クラウドPBXはいくつもありますが、私は次の点で03plusにしました。
転送サービスとの違い
「固定電話にかかってきたら携帯に転送する」方法もあります。ただ転送は、転送にかかる通話料が自分持ちになり、こちらから掛け直すと携帯番号で発信されるのが難点でした。クラウドPBXなら、発信も固定番号のまま相手に表示されます。
| 項目 | 金額(税抜) |
|---|---|
| 初期費用 | 5,000円 |
| 基本料金(1台) | 月1,280円 |
| 10分かけ放題(基本料込み) | 月2,280円 |
| IDの追加(スタッフ用の2台目〜) | 月900円+初期5,000円 |
| 番号の追加 | 月300円 |
| 通話料(アプリから発信) | 30秒20円 |
| 最低利用期間 | 3か月(解約費用なし) |
事務所の固定電話として考えると、月1,280円は回線を引くより安く収まりました。初期費用は少し高い気がしますが。
番号移転をお考えの方へ(2026年10月時点)
公式サイトのお知らせで、固定電話番号ポータビリティ(番号移転)の手続きが一時停止となっている旨の案内が出ています。新しく番号を取る場合は影響ありませんが、今の番号を引き継ぎたい方は、申し込む前に公式サイトの番号移転ページで受付状況をご確認ください。
私の場合は、事務所のeo光電話の番号を引き継ぐ形で進めていて、今はちょうど移行の順番待ちです。実際に切り替わったら、使い勝手や音の品質をこの記事に追記します。
取得できるのは、申し込む住所の市外局番です。高槻市なら「072」になります。対象エリア(全国16都道府県・48エリア)の外の住所では、050から始まる番号になります。
「番号移転」という手続きで引き継げる場合があります。ただし、移せるかどうかは今の電話会社の回線の種類によって変わり、NTT東日本・西日本のひかり電話からは別の手続きと追加費用が必要です。2026年10月時点では番号移転の受付が一時停止している旨の案内も出ているため、申し込む前に公式サイトで受付状況をご確認ください。
オプションを付ければ、FAX機がなくてもアプリやブラウザから送受信できます。受信したFAXはデータで残ります。私の事務所は、FAXだけは今までの回線に残すことにしました。
IDを追加すれば、同じ番号を複数のスマホで受けられます。費用は1台あたり月900円+初期5,000円(税抜)です。まず自分の1台だけで始めて、あとから足すこともできます。
個人事業主の場合
法人の場合も考え方は同じで、事業で使う分は通信費として損金になります。会社をつくるタイミングで電話番号をどうするかは、会社設立・新規開業のページでもご相談を受けています。開業後の帳簿のつけ方まで一緒に整えたい方は税務顧問をご覧ください。
※この記事は2026年10月時点の制度と公式サイトの料金に基づいています。料金・サービス内容は変わることがありますので、申し込みの前に公式サイトでご確認ください。
【この記事の根拠】
※略記の凡例:所法=所得税法、所令=所得税法施行令、措法=租税特別措置法。
※ 申し込み前に、お住まい・事務所の住所がエリア内かご確認ください
執筆:税理士 石黒 賢(近畿税理士会 茨木支部・登録番号147227/大阪府高槻市)